潜在力が示された「越境EC」市場
11日、中国のネット通販大手アリババグループが「独身の日」というインターネット通販サイトで行った値引きセールの取引総額が約1,207億元(約1兆8,900億円)に至ったと発表がありました。
わずか1日で約1兆9,000億円の取引が行われたというのは驚愕です。
越境通販部門で日本企業も参加していて、昨年首位だった米国を抜き首位に浮上しました。
紙おむつや粉ミルク、化粧品などの売れ行きが好調だったようです。
今回イベントが行われたECサイト「天猫国際」にいち早く出店していた、ドラッグストア「キリン堂」などを運営する「3194:キリン堂ホールディングス」は好調な業績を上げています。
先日、日本に訪れる中国人観光客による「爆買い」が陰りを見せる中、日本製品への需要は依然として高いままの状態です。
中国ネット商戦1・9兆円 越境通販は日本がトップ、人気商品に花王「メリーズ」
中国のネット通販最大手アリババグループは12日、「独身の日」と呼ばれる11日に傘下のインターネット通販サイトで実施した値引きセールの取引総額が前年比32%増の約1207億元(約1兆8900億円)に上り、過去最高を記録したと発表した。
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期待とリスク
アメリカの電子決済サービスの「PayPal」は、「3371:ソフトクリエイトホールディングス」の子会社で中堅大手向けECサイト構築パッケージトップシェア「ecbeing」と越境ECに本格参入することを発表しました。
ただ、懸念される点もあります。
昨年10月、中国政府は「銀聯カード」を使い海外で外貨を引き出す際の上限額に、規制を突然かけました。
これは、日本で起こっていた「爆買い」に大きなブレーキを掛けた原因と思われます。
越境ECに対しても同じように、突然規制がかかる可能性があります。
中国人“爆買い”にブレーキ? 大人気のカードに引き出し制限、幹部の資金流出を牽制か
中国国家外貨管理局は1日までに、約6億人に普及しているという中国の「銀聯カード」を使って海外で外貨を引き出す際の上限額を、来年1月1日から1枚当たり1年間で最高10万元(約190万円)までとする規制を設けることを決めた。
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今後も更に急成長分野として注目して見ていく必要があるでしょう。